前回の記事で、FXの大きな魅力の一つである**スワップポイント(家賃収入)**の仕組みを理解しました。いよいよ、実際に取引画面で通貨を売買するための**「注文方法」**を学びましょう。
FXの注文方法は多種多様ですが、基本となるのは**「成行注文(スピード重視)」**と**「指値注文(価格重視)」**の2つです。これらを適切に使い分けることが、あなたの取引の効率と勝率を大きく左右します。
この記事では、基本的な注文方法と、**「エントリー・決済・損切り」**を自動化するプロの注文テクニックを解説します。
1. 注文方法の基本:スピード重視の「成行」と価格重視の「指値」
まずは、最もシンプルで利用頻度の高い2つの注文方法を理解しましょう。
1-1. 成行(なりゆき)注文:今すぐ約定させるスピード重視の注文
成行注文は、**「現在の市場価格で、今すぐ約定させる」**注文方法です。
- **メリット:** 必ずすぐに取引が成立します。一刻を争うエントリーや、急いでポジションを決済したいときに有効です。
- **デメリット:** 注文を出した時点の価格と、実際に約定した価格がズレる**「スリッページ」**が起こる可能性があります。相場が急変している時(重要な経済指標発表時など)は、このリスクが高まります。
【使い分け】 相場が急騰・急落した際など、**「多少価格がズレてもいいから、とにかく取引を成立させたい」**場面で使います。
1-2. 指値(さしね)注文:狙った価格で約定させる価格重視の注文
指値注文は、**「自分で指定した価格になったら約定させる」**注文方法です。チャートをずっと見ていられない場合に重宝します。
- **メリット:** 自分が決めた有利な価格で取引が成立するため、エントリーの質が高まります。スリッページも起こりません。
- **デメリット:** 指定価格に到達しない限り、取引は永遠に成立しません。
指値注文は、以下の2種類に分けられます。
- **買い指値:** **現在の価格より安い価格**を指定して「買う」注文。(例:今は100円だが、99.5円まで下がったら買う)
- **売り指値:** **現在の価格より高い価格**を指定して「売る」注文。(例:今は100円だが、100.5円まで上がったら売る)
2. 勝ちトレーダーの必須技術:損切りを自動化する複合注文
FXの取引で最も大切なのは、**利益確定(利確)**と**損切り(ロスカット回避)**の注文を、エントリーと同時にセットしておくことです。このために、以下の便利な注文方法を使います。
2-1. OCO(オーシーオー)注文:「利確」か「損切り」か、二者択一の注文
OCO(One Cancels the Other Order)注文は、**「2つの注文を同時に出し、片方が成立したらもう片方の注文を自動でキャンセルする」**注文方法です。
主に、**利益確定(利確)と損切り**をセットで出すために使われます。
- エントリーと同時に、**「利確のための指値注文」**と**「損切りのための逆指値注文」**をセットします。
- どちらかの価格に到達して取引が成立すると、自動で残りの注文がキャンセルされ、ポジションが閉じます。
No. 3の記事で解説した通り、損切りを感情ではなくシステムに任せるための、最も重要な注文方法です。
2-2. IFD(イフダン)注文:エントリーと決済をセットで予約する
IFD(If Done)注文は、**「もし(IF)この注文が成立したら、次の注文(DONE)を自動で出す」**という注文方法です。
**エントリーと決済**をセットで予約したいときに使います。
- **第一の注文(IF):** 「99円になったら買う」という指値注文。
- **第二の注文(DONE):** 第一の注文が成立したら、「100円で売る」という利確の指値注文を自動で出します。
2-3. IFDOCO注文:全自動で取引を完了させるプロの注文方法
IFDとOCOを組み合わせたのがIFDOCO注文です。
これは、**「エントリーを予約し、そのエントリーが成立したら、自動で利確と損切りをセットする」**という、究極の自動注文方法です。
プロトレーダーは、このIFDOCO注文を活用して、**自分の分析に基づいた取引戦略**をシステムに任せています。
▶︎ 次のステップへ:失敗しないためのFX会社選び
注文方法をマスターしたあなたは、いよいよデモトレードで実践を始める段階にきました。
デモや少額取引を始める前に、あなたの分析を邪魔せず、安全に取引できる**「教習所(FX会社)」**を選ぶことが重要です。次の記事では、多くの初心者が失敗する**FX会社の選び方**の落とし穴を解説します。
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